星見ヶ丘小学校で先生向けプログラミング研修会

2021年3月11日Microbit,プログラミング,教室レポート

桑名市立星見ヶ丘小学校で先生向けプログラミング研修会を実施しましたー!

 

こんにちわ、楓プログラミングスタジオのたっきーです。
8/29(水)に桑名市立星見ヶ丘小学校にて開催したプログラミングに関する構内研修会の講師を務めさせて頂きました。研修会の様子をお伝えします。

研修会の様子

  • 夏休み終盤の8/29(水)午前中に、桑名市立星見ヶ丘小学校のパソコン室にてプログラミングに関する構内研修会があり、講師として参加させて頂きました。
  • 桑名市教育支援課の先生、星見ヶ丘小学校の校長先生、教頭先生を始め23名の先生方にご参加頂きました。
  • 積極的な先生が多く、びっくり! まだ三重県、特に桑名市はどうやってプログラミング教育を子ども達に教えて行くか試行錯誤の真っ最中。具体的な取り組みはこれから!という状況にも関わらず、星見ヶ丘小学校の先生方は情報リテラシーやプログラミングに関して関心が高く、学ぶ姿勢が積極的で驚かされました。
  • 何より日常と違って、教える側から生徒役に。先生方、とーっても楽しそうでした。

 

桑名市のIT化は三重県で一番遅い?

  • 桑名市の現状を教えて頂きました。お隣のいなべ市でも授業にiPadなどITを使った取り組みが増える中、桑名市の小中学校に対するIT化の取り組みは、県下で一番遅いようです。
  • 一番のボトルネックは予算がないこと。プログラミング教材や電子黒板どころか、パソコンの老朽化やIT化の前にクーラーがない!といった課題が山積みです…。
  • 一方で、三重県の携帯電話所持率は、47都道府県の中で小学生18位、中学生6位とのこと。小学生のうちから情報モラルの教育は必須であり、IT教育は待ったなし!

 

  • 18年間、IT業界で働いた立場として、子ども達がこれからの時代を生き抜くために、「テクノロジーと仲良くなること」、「人間らしくあること」の二つが大事ですとお伝えしました。これって、一見相反するように見えますが、どちらも変化に対応できる能力を表しています。詳細は、上記コンセプトに記載した"AI時代を生きるには"をお読みください。

 

Micro:bitを使ってマイコンをプログラミング教材に

マイコンってなに?

  • 今回は、スクラッチではなく、Micro:bitのマイコンを使ったプログラミングを教材にして、プログラミングを体験して頂きました。
  • Micro:bitは、イギリスで開発された教育向けマイコンボードです。イギリスでは生徒全員に配られているとのこと。それではマイコンとは何でしょう? マイコンは小さなコンピューター(マイクロコンピューター)です。スマフォやテレビやクーラーといった電化製品、自動車や電車、飛行機などの乗り物に、信号機や電気・ガス・水道といった社会インフラなど身の回りにはたくさんのコンピューターが使われています。そして、コンピューターはプログラミングがなければ動きません。
  • ぜひ、子ども達と身の回りのどこにコンピューターが使われているか、プログラムが動いているかどうか会話してみるのも面白いと思います。

Micro:bitをさわってみよう

  • Micro:bitには、LEDやスイッチ、各種センサーがあり、プログラムで制御することができます。
    • 25個のLED(明るさセンサとしても使える)
    • 2個のボタンスイッチ
    • 加速度センサー
    • 磁力センサー
    • 温度センサー(ARMR CortexR-M0プロセッサに内蔵)
    • Bluetooth Low Energyモジュール(HRM1017)
  • IoT(Internet Of Things)というキーワード聞いたことありませんか? Micro:bitはまさにIoTを学習することができるキットです。
  • 端子にスピーカーやモーターを付けると、もっと可能性は広がります。
  • スイッチサイエンスで、手軽に購入できます。価格は\2,160円です。

 

プログラミングって楽しい!

まずは真似することから

  • 先生方に練習問題から取り組んでもらいました。大人も、まずは真似することから始めます。
  • 真似して作ったプログラムも、動いたときは嬉しいんです! それを実感してもらいます。

■練習2 LEDに数字を表示させよう
LEDに数字0~9を順番に表示させよう。“くり返し”と“変数”を使います

■練習3 LEDに文字やアイコンを表示させよう
LEDに“Hello!”とアイコン(うれしい顔)を表示させます。

■練習4 ボタンを使おう
ボタンAを押したら数字が増えるプログラムを作ろう。

 

プログラミングで深く考える

  • 真似して作ったプログラミングで満足しちゃいけません! プログラムが動くと満足感がありますが、じゃあ何も見ないで作ってくださいと言うと、さっき出来たのに頭を抱えてしまいます。
  • 次は自分の力で考える問題です。"かんがえよう" の問題から1つ選んで、プログラムを組んでもらいました。自分の力で一から作ると、プログラムを考える力が身に付きます。

◆かんがえよう1
ボタンAを押したら数字が増えるプログラムを作ろう。ただし、ボタンBを押したら数字を消して0に戻るプログラムにすること。

◆かんがえよう2
下記ルールのカウントアッププログラムを作ろう。
・ルール1:ボタンAを押すと変数iの値が増えていく(まだ数字は表示しません)
・ルール2:ボタンBを押すと変数iの現在の値を表示する ◆ 3秒後に消える
・ルール3:ボタンA+Bを同時に押すと、変数iを0にする

◆かんがえよう3
乱数で決めた0~5の数字をピッタリあてるゲームを作ろう。友達に数字を言い当ててもらおう。
・ルール1:ボタンAを押すと乱数で0~5の数字を変数iにセットします。
・ルール2:ボタンBを押すと変数iの値を表示します。(答え合わせ)
※くり返しゲームができるように、もう一度ボタンAを押すと表示が消えます。

◆かんがえよう4
2つの数字を表示して、足し算をするゲームを作ろう。
・ルール1:スタートボタンを押すと乱数で決めた0~9の数字を2個表示します。(2秒ずつ表示後に消える)
・ルール2:ボタンAを押して答えをセットします。押した数だけ答えが増えて行きます。
・ルール3:ボタンBを押して結果を表示します。正解ならレ点のアイコン、間違いなら×のアイコンを表示。

 

  • 中でも一番盛り上がったのは、下記の問題です。とてもシンプルなプログラムですが、ITと人間の協力で完成するプログラムです。仲間が居ると楽しく学べますね。

■練習9 端子を使おう
端子を使った相性占いプログラミングを作ります。一人が端子0をもう一人がGNDをタッチして手をつなぎます。数字が大きいほど相性が良い占いとします。試してみて下さい。

 

最後に

  • プログラミングを教える側、教わる側にとって大切なことをお話しました。
  • 難しく考えすぎず、“まずやってみる"こと、“なんとなくわかった"が大事なこと。
  • なんとなくわかったの次は、“Try & Error" で自分の力で解決していくことを実感できること。
  • とても短い時間で足りないことも多かったと思いますが、少しでも小学校の先生と子ども達の力になれれば幸いです。